【期待される効果についての解説】
@コレステロールが低下します。
コレステロール低下効果について(参考文献:A、B、F)
総コレステロールが減少したとの報告があります。
◆報告によれば夕食の15分前に4.5gの食物繊維(寒天約6g分)を摂取したところ、12週間後、総コレステロールが減少したとのことです。
◆また寒天2g週5回を3ヶ月摂取し続けた結果、総コレステロール、LDLコレステロールが減少したとの報告もあります。
《豆知識》
寒天にはアガロースという分子とアガロペクチンという分子が混合しています。この内、コレステロール低下作用が確認されているのはアガロペクチンの方で、糸寒天と角寒天はアガロペクチンの含有量が高い商品です。粉寒天は強制的に圧力で脱水する為、アガロペクチンが流出(参考文献:D)。この為、糸寒天や角寒天の方がより効果が期待できます。
Aダイエット効果があります。
ダイエット効果について(参考文献:A、B、D)
寒天により体重とBMIが減少したとの報告があります。
◆報告に寄れば夕食の15分前に4.5g(寒天約6g分)の食物繊維を摂取したところ、12週間後、体重とBMIが減少したとのことです。
◆また寒天2gを週5回を3ヶ月摂取し続けた結果、体重とBMIが減少したとの報告もあります。
◆肥満症患者に対する摂取試験で、寒天食は摂取カロリーの低減維持と代謝諸機能の改善とにより明らかな体重減少をもたらしたとの報告もあります。
B便秘を改善させる効果があります。
便秘を改善させる効果について(参考文献:C)
寒天により排便習慣の改善が得られるとの報告があります。
◆本報告によれば寒天2gを1日4回摂取することで、2週間目から効果が見られ始めたとのことです。また、寒天5gを1日4回摂取すれば、1週間目から効果が見られ始めたとのことです。
C高血圧に対する効果が期待できます。
高血圧の対する効果について(参考文献:A、D、G)
収縮期血圧(最高血圧)、拡張期血圧(最低血圧)共に減少したとの報告があります。
◆報告に寄れば夕食の15分前に4.5g(寒天約6g分)の食物繊維を摂取したところ、12週間後、収縮期血圧、拡張期血圧共にが減少したとのことです。
◆またラットによる試験で血圧が減少したとの報告があります。
◆ただし、直接的な効果を望むのは過大な期待であるとの意見もあり、肥満解消との関係で間接的な効果があると考えられます。
D血糖値減少の効果が期待できます。
血糖値を減少させる効果について(参考文献:A、B)
寒天を週5回摂取を3ヶ月後続けた結果、血糖値が減少したとの報告があります。
Eガンを予防する効果が期待できます。
ガンを予防する効果について(参考文献:D、E、F)
寒天が分解すると「アガロオリゴ糖」という分子が生成されます。この「アガロオリゴ糖」はガン抑制作用の改善効果が期待されます。
◆人が寒天を摂取したとき、胃酸と体温36℃でアガロースがよく分解され、アガロオリゴ糖が生成されると考えられ、抗ガン効果が期待できます。
【参考文献】
A:H.maeda.,R.Yamamoto.,K.Hirao and O.Tochikubo
「Effect of agar(kanten) diet on obese patients with impaired glucose tolerance and type 2 diabetes」『Diabetes,Obesity and Metabolisum』7 40-46 2005
B:長野県寒天水産加工業協同組合『長野日報』2007.4.10
C:佐々木一晃.,国本正雄.,檜垣長斗.,佐々木寿譽.,笹谷恵美子.,平田公一
「便秘を自覚する若年女性に対する食物繊維の効果」『臨床と研究』75,98-102,1998
D:松橋鐵治郎『寒天・ところてん読本』(社)農山漁村文化協会(2008)
E:加藤郁之進「寒天とアガロオリゴ糖の機能性」『食品と開発』VOL33 NO12,44-46,
F:松橋鐵治郎「寒天と心太 その奇妙な性質と効用」『食品工業』10,79-86,2007
G:天野秀臣「海藻の化学成分は何に有効か-注目される海藻の化学成分-」『海藻資源』17,91-100
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